2025年日本市場におけるEV・ハイブリッド車の最新動向と中古EV買取事情

2025年の日本におけるEV（電気自動車）市場は拡大傾向にあり、新車・中古車双方で動向が注目されています。トヨタの新型EV「bZ4X」をはじめ国産EVモデルが市場に投入されている一方、購入コストや補助金の観点から中古EVの関心も高まっています。また、輸入EVとしては中国BYDの販売拡大も見られます。

2025年のトヨタEV「bZ4X」の特徴と価格帯

トヨタのEV新車モデル「bZ4X」は2025年の日本市場を代表するSUVタイプのクロスオーバーEVです。主な仕様は以下のとおりです。

バッテリー容量：71.4kWh
WLTCモード航続距離：559km（実際の使用環境下では約400kmとされる場合があります）
モーター出力：150ps
価格帯：約550万円から

「bZ4X」は静粛性や乗り心地に配慮し、床下にバッテリーを配置することで低重心となり安定した走行性能を実現しています。トヨタはハイブリッド技術に強みがありますが、EV市場には比較的慎重な姿勢が見られ、新設計のEV専用プラットフォームを用いた車種展開に取り組んでいます。ただし、リコール対応の事例や市場における競合車との比較において課題も指摘されており、インテリアの質感に関してコスト調整が進められている状況です。航続距離は日常利用には適しているものの、価格はやや高めに設定されているため、購入時には国や自治体の補助金や税制優遇制度を活用することも検討の一つです。

加えて、トヨタは2025年度に車両アップデートプログラムを導入し、ソフトウェアの遠隔更新（OTA）による性能向上や利便性機能の追加が可能となっています。この点は中古車購入者にもメリットがあり、最新状態での利用が期待できるため、中古EV市場での価値を押し上げる要因となっています。なお、bZ4Xの安全装備は国内の厳しい基準を満たしており、衝突回避支援システムや高度な運転支援機能が標準搭載されています。これらの要素も中古車であっても一定の安心感を提供します。

ホンダ、スズキ、ダイハツの最新モデルと価格について

ホンダのハイブリッド新型車：2025年時点では価格や具体的なモデルの詳細情報が公開されておらず、公式発表を待つ必要があります。ホンダは引き続き高効率ハイブリッド技術に注力しているため、現状ではEV専用モデルの展開は限定的ですが、今後の発表に注目が集まっています。
スズキのEVおよびインド市場展開：スズキのEVおよびインド市場の戦略に関する詳細な情報は公開されておらず、確認できる情報は限られています。ただし、スズキは低価格帯のEV開発や小型車を中心にした普及戦略に傾注しており、将来的な国内投入が期待されています。
ダイハツムーヴの価格動向：2025年の最新価格やモデルチェンジ情報については現時点で公表されていません。近年は軽自動車市場でのハイブリッド普及が目立っているため、今後はEVモデルの開発動向にも注目が必要です。以上の国産メーカーの情報は随時公式発表を注視するとともに、価格帯や補助金適用条件の変化に注意することが重要です。

2025年の中古EV市場の状況と買取に関するポイント

中古EVは新車EVに比べて購入価格を抑えられるため、導入の選択肢としての注目度が高まっています。特に法人やリース事業を中心に中古EVへの需要が増加しています。以下に、中古EVの特徴や買取時のポイントをまとめます。

価格面の特徴新車EVは価格が500万円前後となる場合が多いのに対し、中古EVは車種によっては新車の半額以下で購入できるものもあります。例えば、日産サクラや三菱eKクロスEVの中古車が例として挙げられます。中古EVの購入では国の補助金は適用されませんが、新車に比べてコスト削減の効果は一定程度あります。
補助金や税制優遇制度の利用状況新車EVは経済産業省および地方自治体の補助金（最大85万円程度）やエコカー減税、自動車重量税・自動車税の免除制度の対象となっています。中古EV自体はこれらの補助金対象外ですが、住宅や事業所に設置する充電設備の設置補助金（最大135万円程度）が利用可能です。
バッテリーの性能と保証バッテリーの劣化具合は中古EVの価値に大きな影響を与えます。近年、バッテリー技術の進展に伴い、8年または16万kmの容量保証付帯の車両も増えています。また、バッテリーの再利用技術の向上により残価率の向上やリース価格の安定化にも寄与しています。中古市場では、バッテリーの残容量を正確に測定する診断機器の導入が進み、売買時に透明性が高まっている点も購入者にとって安心材料となっています。
査定のポイント中古EVの買取価格は走行距離（目安は16万km以下）、バッテリー状態、車両年式により変動します。比較的状態の良い4〜5年落ちの中古EVは一般的に高めの査定が期待されます。バッテリー交換歴の有無や修復歴についても査定に影響が大きいため、整備記録をしっかり管理し提示できることが高額査定につながります。
買取業者やプラットフォームの活用REXEVやMOTA車買取といった中古EVを専門とする業者やオンラインプラットフォームを利用することで、効率的に複数業者の査定を比較でき、高額買取の可能性を高めることができます。また、EV特有のバッテリー診断や保証継承の手続きに精通した業者を選ぶことが、後々のトラブル回避につながるため重要です。

輸入EV市場の動きとBYDの現状

近年、中国のEVブランド「BYD」が日本市場における存在感を強めています。2023年の日本市場本格参入後、SUVタイプの「ATTO 3」を基軸に販売数が伸びています。

販売数量の変遷
2023年：約1,700台（主にATTO 3）
2024年：新車種「DOLPHIN」および「SEAL」の追加により約4,200台に増加
2025年上半期：2,800台超で、年間販売台数は6,000台超が見込まれている
今後、年間1万台以上を目指して販売チャネルの拡大を進めている状況
価格帯と特徴「DOLPHIN」は約360万円台で販売され、国産EVと競合可能な価格帯です。BYD独自開発の「ブレードバッテリー」は安全面や寿命の長さで評価されています。デザイン面でも若年層や女性など一部顧客層からの支持があります。特に都市部での通勤利用やセカンドカー需要として注目されています。
課題と展望ブランド認知度の向上や保証制度の充実、中古市場での流通整備がおもな課題ですが、販売チャネル拡大により今後数年で日本における輸入EVの一角を担う可能性があります。加えて、BYDはアフターサービスネットワークの強化にも力を入れており、これは中古車購入者の安心感向上につながっています。市場全体のトレンドとして、価格競争力と高性能バッテリーを武器に国産メーカーとしのぎを削る形となり、消費者にとっては選択肢が広がる好機と言えます。

EVの新車購入から中古車導入までのポイントとサポート活用

EV導入検討時には、新車の価格と補助金制度の理解、中古EVのコスト面のメリットとバッテリー性能の把握が重要となります。また、充電インフラ整備や設置補助金の活用も購入費用管理で大切な要素です。

補助金や税制優遇の概要新車EVは最大85万円程度の購入補助金、エコカー減税、自動車重量税や自動車税の免除が提供されます。充電設備の設置補助金も利用できます。これらの制度は2025年も継続中で、特に自治体独自の補助金と併用できるケースが増えているため、地域ごとの最新情報も確認が欠かせません。
中古EV導入時のサポートEVの技術面やバッテリー状態に関する知識不足や不安のため、専門サポートを提供する企業（例：REXEV）もあります。これらは補助金申請や書類作成、充電設備の設置支援などをサポートし、法人や事業者の導入計画を支援しています。個人ユーザー向けにも点検や保証延長のサービスが増えており、購入後のメンテナンス体制として活用が推奨されます。
リースの利用拡大EVは契約期間終了後に中古市場で流通し、技術の進歩により価格がガソリン車の相場に近づく可能性があります。合理的なリース価格の設定が普及を後押しすると見込まれます。リース利用により、初期費用を抑えつつ最新技術を体験できるほか、バッテリー保証やメンテナンスが含まれるプランもあり、経済的な負担軽減に寄与しています。

事業者向け中古EV導入の最新支援体制とビジネス活用例

2025年の日本においては、事業者が中古EVを導入する際の支援体制が飛躍的に充実してきています。特に法人向けのEV普及拡大を見据え、導入のハードルである初期費用や充電環境整備の複雑さを解消する専門サービスが注目されています。

REXEVをはじめとする専門企業は、単なる中古EVの販売・買取だけでなく、導入時の資金計画や充電インフラの設置支援、補助金申請の代行、運用計画の立案までトータルサポートを提供しています。例えば、事業用車両として複数台のEVを導入する場合、車両の特性に応じた適切な充電タイミングの計画や地域の電力事情を加味したエネルギー管理策も提案されており、トータルコストの最適化を狙っています。

また、導入支援だけでなく、中古EV専門の買取・再販サービスとも連携し、車両の入れ替えをスムーズに行える体制が整っています。例えば、ユーポスとの協業による中古EV紹介サービスは、自治体や法人向けに特化し、購入から将来的な買取までのワンストップ対応を実現。これにより、事業者は資産運用としてのEVの循環活用に有利な環境を得られています。

さらに、ビジネスとして中古EVを活用したリースやサブスクリプションモデルの展開も拡大中で、これらのサービスを通じて、残価保証やバッテリー保証を組み込むことで、顧客の導入リスクを低減しやすくなっています。こうした動きは2030年までのEV普及目標にも資するものであり、脱炭素経営をめざす中小企業や地方自治体に特に支持されています。

以上のように、2025年現在、事業者が中古EVを導入しやすい環境は整いつつあり、適切な専門支援を活用することで新車に劣らない運用効率やコストメリットを享受できます。これからEV事業に参入を検討する法人にとって、最新のサポート情報を積極的に活用することが、競争力向上や脱炭素経営推進の大きなカギとなるでしょう。

総括

2025年の日本市場においては、トヨタbZ4Xをはじめとする国産EVの展開が進む一方で、ホンダやスズキ、ダイハツの最新情報は今後の更新を待つ状況です。中古EVは価格面で新車よりも抑えられるため、補助金や税制優遇を理解したうえで、バッテリー性能や専門的なサポートを利用して導入することが検討されます。輸入EV市場ではBYDが拡大基調にあり、360万円台からの価格帯で競争力を持つ製品を展開しています。さらに、事業者向けの中古EV導入支援体制も充実してきており、資金計画、充電インフラ整備、運用サポート、買取・再販の一連のサービスが連携して提供されています。こうした包括的支援を活用することで、EV導入リスクの軽減や運用効率の向上が期待でき、法人の脱炭素経営を強力に後押ししています。これらの点を踏まえ、EV購入や中古車買取の際は、補助金の内容やバッテリーの状態、信頼できる専門支援サービスの情報を十分に確認し、適切に活用することが望ましいでしょう。2025年時点の市場動向を踏まえ、効率的かつ安心できるEVライフを実現するための参考としていただければ幸いです。